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ことこと@チェンマイ! タイ移住ドキュメント&北タイ通信♪

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わが人生のアルバム~2

本ブログは「タイ」をテーマにしておりますが、ここではタイとカンケーなく、Tui☆Bangkok が人生で聴いたアルバムから「5枚」を厳選して紹介してみたいと思います。

第2弾!!

WHITESNAKE/Whitesnake (1987)

前回「SENTENCED」のレビューでは中低音域の「男」の歌声ってことがキモでしたが、「SENTENCED」以前のその路線の代表格は「デヴィッド・カヴァーデール」ということになります。「WHITESNAKE=デヴィッド・カヴァデール」ということは誰もが認める事実でしょう。

ディープ・パープル派生バンドって位置付けで比較的地味な初期時代を経て、アメリカ市場をターゲットにレコード会社を移籍後の2作目の本作でWHITESNAKEは800万枚という突出した売り上げを記録し、一般的にもメジャーな存在として知られることになります。

デヴィッドの入魂のボーカルもさることながら、それと対等の威力で対峠するジョン・サイクスのギターワークがあってこそ、このアルバムに一貫して漂うビリビリした緊張感を実現しているといえます。サイクスは残念ながら本作で脱退しますが、その後のリーダーバンド「ブルー・マーダー」でもWHITESNAKEの路線を引き継いだ魅力的な作品を残しています。

本作以前のWHITESNAKEは渋めの楽曲とサウンドで、それはそれでデヴィッドのセクシーな声を堪能するには充分であったのですが、当時隆盛であったメタルのニューウェーブと比較すると薄っぺらで地味な印象であったことは否めません。アメリカ市場を意識しながらも初期路線の集大成ともいえる前作「SLIDE IT IN」は、個人的には本作と拮抗するぐらい気に入っている作品です。しかし、デヴィッドの声自体の魅力は初期WHITESNAKEの3~4作目ぐらいがピークであったのではないでしょうか。以降は喉のコンディションの悪化のためもありますが、雑で粗野な声に変貌していきます。

本作でその「雑で粗野」な声の路線は最高潮に達するのですが、ジョン・サイクスとのコラボで真剣に分厚い「メタル」に取り組んだことで、その雑な声が絶妙の効果となりました。

次の作品では変則技巧派スティーブ・ヴァイと組むことによって声の破綻が顕在化し、そのままバランスの悪さに直結してしまいましたが、一部曲は楽曲そのものは悪くなかっただけに残念でした。

グダグダ解説文を並べましたが、この作品は単純に「格好いい!!」の一言です。シングルで世界的にヒットした「HERE I GO AGAIN」が個人的には本作中もっともイマイチ(ファンの中でも同じ意見を持つひとは多いです)といえるほど充実した楽曲群。アルバムから落ちた曲もミニアルバムとして発表されましたが、それらの素晴らしさから見てもこの時期のCOVERDALE-SYKESのソングライティング能力がいかに優れていたかがわかるでしょう。


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